1922年にブルーノの祖父が手に入れた土地で、これまで忠実にブドウを栽培してきたフェッレーロ家。畑はバローロ村の東、ノヴェッロとの境目に広がる合計14haで、現在はブルーノの息子ジュゼッペが主として栽培・醸造を行っている。畑は基本的に掘り返さず、農薬や化学肥料は使用していない。堆肥さえ必要もなく、使用しているのは湿度の高まる時期に使用する銅とわずかな硫黄物のみで、収量の調整は最低限にとどめる。収穫の時期は非常に遅く、充分な熟成を経た果実は除梗し、野生酵母による醗酵。途中一切の温度管理は行わない。変わらないという選択肢とともに生まれる多くのリスクを、当然のように受け入れるある種の潔さは、土地、歴史、そして時間の持つ意義を明確に表現している。潔くも揺るぎないブルーノの姿勢、バローロという土地を再確認させてくれる。「コメント提供:エヴィーノ」